【SQL】 切り捨てと切り下げの違いについての話

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【SQL】 切り捨てと切り下げの違い

「切捨て」については、義務教育で学んだ経験をお持ちの方がほとんどであると思われますが、「切り下げ」って意外と知らない方が多いのではないでしょうか?マイナスの値を端数処理するときには、特に注意が必要で、予期せぬ結果を招くことがありますので、違いについてマスターしましょう。

切り捨てと切り下げの定義

  1. 切捨て

    切り捨てとは、「求める位に満たない端数を無視すること

  2. 切り下げ

    切り下げとは、常に数値が小さくなるほうに向かって端数を処理すること

切り捨てと切り下げで使用する関数

 切捨て切り下げ
ORACLETRUNC関数FLOOR関数
MS-SQL ServerFLOOR関数
MS-AccessFIX関数INT関数

※MS-AccessのINT及びFIX関数については、整数部分を返す関数となります。
よって、小数点以下を端数処理したい場合は、元の値×100をINTした後に÷100する等の工夫が必要です。
MS-SQL Server には切り捨ての関数は、準備されていないため
ROUND関数を使いましょう。
ROUND関数の第3引数に1を指定することで、切捨てとなります

Oracle・Postgres・MySQL のROUND関数には、第3引数はありません。

切り捨てと切り下げの具体例

・1.5の切捨ては1 -1.5の切捨ては-1

・1.5の切下げは1 -1.5の切下げは-2 になることに注意!

ORACLE

SQL文
SELECT TRUNC(1.5), TRUNC(-1.5), FLOOR(1.5), FLOOR(-1.5) FROM DUAL;

実行結果

TRUNC(1.5)TRUNC(-1.5)FLOOR(1.5)FLOOR(-1.5)
1-11-2

MS-SQL Server

SQL文
SELECT ROUND(1.5,0,1), ROUND(-1.5,0,1), FLOOR(1.5), FLOOR(-1.5);
 

実行結果

ROUND(1.5,0,1)ROUND(-1.5,0,1)FLOOR(1.5)FLOOR(-1.5)
1-11-2

MS-Access

SQL文
SELECT FIX(1.5) AS A, FIX(-1.5) AS B, INT(1.5) AS C, INT(-1.5) AS D;
 

実行結果

ABCD
1-11-2

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